- 営業所の写真撮影って、何か難しいことがあるの
- 建物の全景と事務所の入口や内部を何枚か写真撮影すれば良いよね・・・
- 事務所の中のものは、電話やコピー機の写真を撮ればいいの・・・
建設業許可を新規申請する際には、営業所の写真を確認資料として提出しなければなりません。
その他にも、例えば、国土交通大臣許可から都道府県知事許可に許可換え新規申請する際や、営業所の所在地を変更する場合、営業所を新設する場合にも営業所の写真の提出を必要とします。
建築一式工事の営業所写真
従って、建築一式工事の建設業許可を新規取得する場合も、当然、営業所の写真を確認資料として提出しなければなりません。
この写真撮影については、建設業者様の中には、『建物の全景や事務所の入口と内部を2~3枚撮影しておけば良い』と安易にお考えの方がいらっしゃいます。
その場合、実態としての事務所には全く問題がないにもかかわらず、建設業許可の申請書が受理されなかったり、営業所の実態に疑義があると判断されたり、思いがけなく手続きの時間や手間が掛かってしまうことがあります
近年、許可行政庁によっては営業所の実態や独立性について厳しく審査する傾向が強くなっているのです。
実際に審査の現場では、従来に比べ、さまざまな営業所写真を要求されています。
必要となる写真がないために審査が止まってしまわないよう、本記事では、営業所の撮影について注意すべき事項を詳しくご説明いたします。
先ずは、写真撮影の概要について確認していきます。
写真撮影の概要
営業所の写真撮影として必要となる箇所は、概ね次の箇所と言えます。
- 建物の全景
- 事務所の入口
- 事務所の内部
<建物の全景>
建物がビル等の場合、1階から屋上まで全部写っているものを1枚以上用意します。
事務所がビル等に入っている場合は、建物の入口付近の写真を用意しなければなりません。
具体的には、建物の玄関部分を正面から写した写真を1枚以上用意します。
テナント表示されている場合には、テナント表示の写真を1枚以上用意します。
テナント表示されていない場合には、郵便受けの写真を1枚以上用意します。
郵便受けからは、当然、建設業者様の商号を読み取れないといけません。
※建設業許可証(建設業許可通知書)は、許可行政庁から建設業者様に直接、転送不要の郵便として発送されます。
※そのため、郵便受けに建設業者様の商号がないと(建設業者様の所在がわからないと)、建設業許可証(建設業許可通知書)を受け取れなくなります。
<事務所の入口>
商号等を掲示した事務所の入口部分の写真を1枚以上用意します。
ここで注意すべきは、事務所の入口を閉じた状態の写真と開放した状態の写真を用意するということです。
もちろん商号等はしっかりと判読できる写真を用意しましょう。
<事務所の内部>
事務所の概要が確認できるように様々な方向から撮った写真を用意します。
写真は部屋の四角から撮影します。
机、電話機、コピー機、FAX機等の機器や什器類についても写真撮影します。
ただし、余り各機器や什器類に集中して写真を撮ると事務スペースとして確認できなくなるので注意を必要とします。
あくまでも事務スペースを確認するための写真であることを忘れないようにしてください。
もちろんこの事務スペースを確認するための写真も1枚以上用意となります。
また、接客スペースの写真も必要です。
接客用の椅子やテーブルもしっかりと準備して、接客スペースとして確認できるように注意してください。
また、写真撮影を行う際は、ブランドやカーテン等を開放して撮影してください。
事務所内部の写真については、念の為、少し多めかなと思うくらい撮影されていた方が良いと思います。
<その他注意事項>
営業所を個人住宅内におく場合、入口(玄関)から事務所までの動線に当たる部分についての写真を求められます。
その際には、営業所スペースが住居スペースや他法人等と明確に区分されていることが分かる写真を添付しなければなりません。
仮に、他の法人等と同居している場合、背の高いパーテーション等でしっかりと区切られているかも写真で確認されることになります。
建築一式工事の営業所写真(まとめ)
本記事では、建築一式工事の建設業許可を取得するに際し、営業所の写真で注意すべき事項を詳しくご説明してきました。
事務所を建設業法上の営業所と認めてもらうためには、ちょっとした撮影の心構えがいることをご理解いただけたでしょうか。
これから建築一式の建設業許可の新規申請をお考えの建設業者様にとって、審査行政庁が営業所のどのような写真を求めているか事前に確認しておくことはとても大切になります。
弊事務所では、建築一式工事の建設業許可を取得されたい建設業者様について、許可要件の適否・確認資料の収集・申請書の作成・提出の代行と手続を一貫サポートしております。