建設業許可と会社合併(吸収合併)

  • 会社合併すると建設業許可はどうなってしまうの
  • 存続会社に消滅会社の建設業許可をそのまま移せるの・・・
  • 存続会社の持っている建設業許可も、会社合併するとなくなるの・・・
  • 新設合併の場合、建設業許可を新規取得しなければならないの・・・

建設業法第3条は「建設業を営もうとする者は、区分等により国土交通大臣もしくは都道府県知事の許可を受けなければならない」と規定しています。

従って、建設業者様は、組織再編を行った場合、建設業法等の法令に応じて必要な手続を取らなければなりません。

本記事では、組織再編の中でも会社合併、特に、建設業者様で検討されることの多い吸収合併を中心に、建設業許可における原則的な取り扱いについて概略をご説明いたします。

※本記事の最後に令和2年10月1日に新設された建設業許可に関する事業承継と相続に関する制度について簡単にご説明しております。

建設業許可と吸収合併

会社合併には、新設合併と吸収合併の大きく2つの合併方法を挙げられます。

先ず注意すべきは、新設合併の場合、合併する双方の会社とも消滅会社となってしまうため、合併する双方の会社が持っていた建設業許可は合併と同時に消滅してしまうということです。

従って、新設合併で新しく設立される会社は、必要となる建設業許可の全てを改めて新規に取得しなければならないことになります。

そのため、多くの建設業者様の場合、会社合併の方法としては、吸収合併の検討を優先されるのではないかと思われます。

但し、吸収合併においても、消滅会社が合併以前に受けていた建設業許可については、合併により当然に存続会社に承継されるわけではありません。

この点にも注意を必要としています。

 吸収合併の際に必要となる諸届出

吸収合併の際には、建設業法に規定されている建設業許可に係る諸届出をしなければなりません。

吸収合併の際の消滅会社は、会社法上、合併契約において定められた効力発生日(合併期日)に合併の効力を生むことになります。

従って、消滅会社は、合併期日以降30日以内に建設業法第12条の2号に該当するものとして廃業届を提出しなければなりません。

存続会社においても、既に受けている建設業許可に関して営業所の営業所技術者等(専任技術者)を変更する等、建設業法第11条に定める変更届を提出するべき事項を生じた場合、該当する変更届を提出しなければなりません。

合併に際して建設業許可申請を必要とする場合

吸収合併でも、存続会社が建設業許可を受けていない、消滅会社のみが合併以前に建設業許可を受けていた工事業種については、存続会社は自動的にその建設業許可を引き継ぐことはできません。

従って、存続会社は新たにその工事業種の建設業許可を取得しなければならないことになります。

合併に際し建設業許可申請を行う場合、会社法上、吸収合併の効力の発生は合併期日となっているため、存続会社は、合併期日後に許可申請を行うことになります。

但し、消滅会社のみが受けていた建設業許可の工事業種を追加申請する場合、存続会社が既に受けている建設業許可の工事業種の更新と併せて申請することはできます(許可の一本化は可能です)。

この許可の一本化を行うには、存続会社が受けている建設業許可の有効期限についての要件もあり、行政庁への事前確認を必要としています。

更に、存続会社が一般建設業許可を受けている許可業種について、特定建設業許可を取得しなければならないケースも発生し得るため、こちらの点も注意を必要とします。

この場合も、建設業許可の申請を行う時期は、合併期日後となります。

尚、存続会社が合併前からもっている工事業種の建設業許可については、合併後に建設業許可の許可要件を失わない限り、引き続き保有することになります。

建設業許可と会社合併(吸収合併)のまとめ

本記事では、組織再編の中の会社合併、特に、吸収合併を中心に、建設業許可における原則的な取り扱いについて概略をご説明しています。

ポイントをまとめていますので、建設業許可と会社合併(吸収合併)についてご理解を深めていただければありがたいです。

<会社合併(吸収合併)のポイント>

  • 会社合併では、原則として、存続会社は消滅会社の建設業許可を自動的には引き継げません。
  • 存続会社が合併前から保有している建設業許可は、合併後に建設業許可の許可要件を失くさない限り、引き続き保有できます。
  • 消滅会社が保有し存続会社が保有していない建設業許可の工事業種は、必要であれば改めてその工事業種の建設業許可を新規取得します。
  • 新設合併の場合、会社の新設後、必要な建設業許可を新規取得します。

会社合併による建設業許可については、国土交通省は、各許可行政庁に対し、事業の空白期間を極力発生させないという観点から、速やかに手続を処理するよう通達を出しています。

その中で、各許可行政庁は、審査の円滑な実施のため、合併により建設業許可申請を必要とすると見込まれる場合、なるべく早く申し出、事前打ち合わせを行うよう、建設業者(建設業許可申請をすることとなる者を含む)を指導するよう求められています。

建設業者様にとって、速やかに建設業許可申請を行い、できるだけ早く建設業許可を取得するには、許可行政庁との事前相談は不可欠なプロセスとなります※。

※許可行政庁との事前相談の際は、合併計画書等の準備も必要となっています。

弊事務所では、建設業許可申請でお困りやお悩みの建設業者様を積極的にサポートしています。

弊事務所では、建設業許可に関して、各種要件の適否から、証明書類の収集、申請書の作成と行政庁へ提出まで、手続全般を一貫代行しております。

建設業許可申請でお悩みの建設業者様、建設業専門の弊事務所までお気軽にご相談ください。

※建設業許可の事業承継・相続について

令和2年10月1日から、建設業許可に関する事業承継と相続に関する新しい制度が設けられています(建設業法第17の2条・17の3条)。

改正前の建設業法では、本記事の記載の通り、建設業者様は事業譲渡・合併・分割と言った事業承継を行う場合、従前の建設業許可を廃業し、新たに建設業許可を新規申請を行わなければなりませんでした。

この場合、廃業日から新しい建設業許可日までの間、請負金額500万円以上(建築一式工事では1,500万円以上)の建設業の営業はできなくなってしまいます。

改正建設業法では、事業譲渡・合併・分割と言った事業承継を行う場合、行政庁より予め「事前の認可」を受けることで空白期間を生むことなく、承継者(譲受人、合併存続法人、分割承継人)は、被承継者(譲渡人、合併消滅法人、分割被承継法人)の建設業者としての地位を承継できるようになっています。

また、相続の場合も、死亡後30日以内に行政庁より「相続の認可」を受けることで空白時間を生むことなく、相続人は、被相続人の建設業者としての地位を承継できるようになります。

但し、事業承継・相続の認可の審査においては、前提として承継人と相続人は建設業許可の許可要件等を全て備えていることを求められています。

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