- 建設業許可を取るメリットって具体的に何なの
- 建設業許可って、規模の小さい工事なら関係ないよね・・・
- 元請業者から許可を取るよう言われたけど、取らないといけないの・・・
建設業許可を取得するには、いろいろな許可要件を満たした上で、申請書を作成し、多くの確認資料も準備する必要があります。
また、建設業許可を取得した後も、例えば、毎年1回の決算変更届の提出や5年に1回の更新手続等、さまざまな変更や申請の手続を必要としています。
当然、それらの手続には行政庁への手数料を必要とする場合もあります。
更には、許可業者は、建設業法上の「一括下請けの禁止(建設業法第22条)」や「技術者の配置義務(建設業法第26条)」等の規制を受けることになります。
これらを考えれば、建設業許可を取得し、維持するには手間がかかり、「うちは許可がなくとも工事はできるので、建設業許可はいらない」とお考えの建設業者様のお気持ちもわかる気がいたします。
ただ、建設業許可の取得には事業の継続と発展に大きなメリットがあります。
ここでは、建設業許可を取得するメリットの概略をご説明し、建設業者様のご理解を深めていただければと考えております。
建設業許可を取得するメリット
建設業許可を持っていなくとも建設工事を請け負うことは可能です。
ただ、その場合、請負工事金額に制限があり、消費税込みで500万円未満(建築一式工事では1,500万円未満)の工事しか請け負うことができません。
これら小規模の工事のことを、建設業法では軽微な工事と言っています。
従って、建設業許可をお持ちでない建設業者様もたくさんいらっしゃいます。
では、建設業許可をお持ちの建設業者様とお持ちでない建設業者様の違いはどこにあるのでしょうか。
建設業許可を取得すれば、何か良いことがあるのでしょうか。
請負工事金額の制限撤廃
先ずは、建設業許可を取得すれば、消費税込みで500万円以上の工事(建築一式工事については、木造住宅以外では1,500万円以上、木造住宅では延べ面積150㎡以上の工事)を請け負うことができます。
これにより、請負金額の制限がなくなるので、より自由な事業活動、営業活動を行うことができます。
理屈上は、数千万円の工事でも数億円の工事でも請け負うことができるのです(但し、特定建設業許可・一般建設業許可の制限はあります)。
社会的信用の向上
次のメリットとして、社会的信用度の向上をはかることができます。
建設業許可の取得には、常勤役員等(経営業務の管理責任者(経管))又は建設業に関する「経営体制(常勤役員等と常勤役員等の直接補佐者)」、専任技術者(専技)等の人的・組織的要件、営業所等の物的要件、財産的基礎等の財産要件を満たし、一定の基準をクリアしなければなりません。
このことは、許可業者は、経営体制・技術・資産について厳しい許可基準を突破した事業者ということになり、官公庁や民間の発注者からの信用度も増すことになります。
なぜなら、許可業者の情報は、許可取得後、広く一般に公開されており、官公庁や民間の発注者は、その建設業者の規模・経営内容・実績等を閲覧し、優良な建設業者であるか調査しているからです。
融資利用の可能性の増大
更に、銀行等の金融機関に対しても、建設業許可の取得は、融資等の資金調達において大きな武器になると言えます。
特に、低金利や長期分割弁済といった公的融資制度(日本政策金融公庫からの融資等)では、建設業許可の取得が前提となっています。
建設業許可の取得で、資金調達の選択肢を増やし、効率的な資金調達を実現し、新たな事業展開をはかることもできます。
建設業者様の中には、融資を受けることを目的として、建設業許可を取得される方もいらっしゃいます。
元請業者との関係強化
元請業者が建設業許可を必要とする規模の工事について無許可業者と契約締結すると、元請業者も罰則が科されることがあります。
そのため、元請業者は、たとえ許可を必要としない軽微な工事でも、下請業者に許可業者を指名しているようです。
このことは、実質的には許可業者しか参画できない工事が増えていることを意味しています。
加えて、国土交通省も元請業者に対して公共工事では下請業者、孫請業者まで許可業者を使うように指導しています。
その結果、元請業者は新規の下請業者、孫請業者に対して、先ず、建設業許可を取得しているのか確認しています。
元請業者や取引先から建設業許可を取得するよう促されて、渋々と許可取得を検討されている方も多いように思われます。
しかし、建設業許可を取得することで、元請との関係を強化し、取引先の確保や業務獲得の機会を増やすことができるのです。
公共工事への参入
元請業者として、公共工事に参入するには、軽微な工事のみを請け負う場合でも、建設業許可を取得した上で、経営事項審査(経審)を受ける必要があります。
許可業者であることは、公共工事参入の大前提となります。
建設業許可を取得し、経営事項審査(経審)を受け、入札参加資格申請を行うことで、継続的に公共工事を請け負うことができれば、事業の継続や拡大に大きく貢献することになります。
建設業許可取得のメリット(まとめ)
建設業許可の取得には、建設業法等で要求されるたくさんの書類を作成し、申請者(建設業者様)が適正な工事を請け負い、施工してきたことを必要とします。
つまり、建設業許可は、建設工事について、その建設業者様が健全な経営を行ってきたことを公に証明してくれるものと言えます。
そればかりではなく、建設業許可の取得には、次に挙げるような大きなメリットがあり、今後の事業の継続や拡大をお考えの建設業者様にとっては大変魅力あるものとなるのです。
- 請負工事金額の制限をなくせます。
- 社会的信用の向上をはかれます。
- 融資利用の可能性を増大させます。
- 元請業者との関係を強化できます。
- 元請として公共工事に参入できます。
以上で、建設業許可を取得するメリットについてのご説明は終わります。
貴社も一度、建設業許可の取得を検討されてはいかがでしょうか。
弊事務所では、建設業許可の取得でお悩みの建設業者様からのご相談を積極的にお受けしております。
建設業許可の取得でお困りの建設業者様はお気軽にご相談ください。
行政書士に建設業許可の新規申請を依頼する場合(ご参考)
行政書士に建設業許可の新規申請を依頼する場合のご依頼の流れ・行政書士の料金・法定手数料等は、以下の通りとなっております。
ご依頼の流れ
建設業許可の新規申請をご希望される場合のご依頼の流れとなります。
お客さま | お電話・メールにて出張相談(無料)をご予約ください。 |
行政書士 | 貴社(または弊事務所)にて直接、建設業許可の新規申請のご相談をいたします。 |
お客さま | 相談内容にご納得の後、業務の正式なお申込み。 |
料金の目安
行政書士にて建設業許可(知事許可)の新規申請を代行させていただく際の料金目安となります。
許可の種類 | 許可区分 | 証明方法 | 報酬額目安(税抜) |
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知事許可 | 一般 | 国家資格 | 150,000円~ |
実務経験 | 180,000円~ | ||
特定 | 200,000円~ |
法定手数料・登録免許税など
行政書士の目安料金のほか、建設業許可(知事許可)の新規申請に必要な諸費用となっております。
許可の種類 | 法定手数料 | 登録免許税 | その他の実費 |
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知事許可 | 90,000円 | - | 数千円程度 |
無料相談のお薦め
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