営業所技術者等(専技)の技術者要件(実務経験期間中の常勤)の罠(東京都の場合)

  • 営業所技術者等(専任技術者)の許可基準って、何を確認されるの
  • 営業所技術者等(専技)の常勤証明って、何のこと・・・
  • 営業所技術者等(専技)の実務経験証明期間中の常勤証明って、何・・・

東京都の建設業許可を取得するための重要な要件に「営業所技術者等(専任技術者(専技))を営業所ごとに常勤で置いていること」を挙げられます。

そして、東京都の建設業許可の審査では、営業所技術者等(専任技術者(専技))について、建設業許可の許可基準を充たしているのか、慎重に確認されることになります。

それでは、東京都の建設業許可を取得したい建設業者様は、具体的に東京都にどのような点を確認されるのでしょうか。

営業所技術者等(専技)の要件と確認資料

これには、入口として大きく2つの確認事項を挙げられます。

ひとつは、営業所技術者等(専任技術者(専技))の「現在の会社(建設業許可の申請会社)への常勤」を確認することです。

もうひとつは、営業所技術者等(専任技術者(専技))の「技術者としての要件を充たしているのか」を確認することです。

本記事では、後者の「営業所技術者等(専任技術者(専技))の技術者としての要件を充たしているのか」の確認資料に潜む、ちょっとした落とし穴をご紹介させていただきます。

東京都都市整備局市街地建築部建設業課発行の「建設業許可申請・変更の手引」を注意深く読まれている方にとっては、改めてご説明するような内容ではないかもしれません。

しかし、日頃、建設業の営業や現場の施工管理等でお忙しい建設業者様の中には、お気づきにならない方も少なからずいらっしゃいます。

ちょっとしたことで、建設業者様の建設業許可申請や変更届が東京都に受け付けられず、後日、再提出とならないよう注意していただければと思います。

営業所技術者等(専技)の技術者要件を確認するもの

営業所技術者等(専任技術者(専技))の確認事項には大きく2つの入口があるとご説明しました。

ここからは「営業所技術者等(専任技術者(専技))の技術者としての要件を確認する」ものについてご説明します。

この「営業所技術者等(専任技術者(専技))の技術者としての要件を確認する」ものについては、4つのケースで異なっています。

一つ目は「技術者の要件が国家資格者」であるケースです。

二つ目は「技術者の要件が監理技術者で資格者証を持たれている」ケースです。

三つ目は「技術者の要件が大臣特認」のケースです。

そして、最後の四つ目は「技術者の要件が実務経験」のケースとなっています。

また、四つ目の「技術者の要件が実務経験」のケースでは、更に2つ観点から確認されることになっています。

一つ目は「実務経験の内容を確認できるもの」を準備するということです。

二つ目は「実務経験証明期間中の常勤を確認できるもの」を準備しなければなりません。

営業所技術者等(専任技術者(専技))の確認資料のちょっとした落とし穴は、「実務経験証明期間中の常勤を確認できるもの」に潜んでいます。

営業所技術者等(専任技術者(専技))の「実務経験証明期間中の常勤」の確認資料について詳しく見て行きましょう。

実務経験証明期間中の常勤(又は営業)の確認資料

<確認資料>

  • 健康保険被保険者証の写(事業所名と資格取得年月日の記載あるもの(在職者のみ))※参考1
  • 健康保険・厚生年金被保険者に対する標準報酬決定通知書の写(期間通年分)
  • 資格取得確認及び標準報酬決定通知書の写(期間通年分)
  • 住民税特別徴収税額通知書(徴収義務者用)の写(期間通年分)
  • 確定申告書(受付印押印あるもの)法人(役員の場合)では、表紙、役員報酬明細、受信通知(メール詳細)の写(期間通年分)※参考2
  • 確定申告書(受付印押印ありもの)個人では、第一表と第二表の写(期間通年分)
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票の写(期間通年分)
  • 健康保険組合等による資格証明書(期間通年分、原本提出

『こんなことは、わかっている』『東京都の建設業許可申請・変更の手引きを見たらわかる』との建設業者様の声が聞こえてきそうです。

そう、その通りです。

でも、ここで建設業者様に注意していただきたいことがあります。

「実務経験証明期間中の常勤」の確認資料の記載をよく見てください。

健康保険組合等による資格証明書の原本提出(東京都の場合)

お気づきになりましたか。

そう、営業所技術者等(専任技術者(専技))の「実務経験証明期間中の常勤」の確認資料として、健康保険組等による資格証明書だけは原本提出を求められているのです。

「実務経験証明期間中の常勤」の確認資料の中で、健康保険組等による資格証明書を除いて原本の提出を求められている確認資料はありません。

建設業者様の中には、健康保険組合等による資格証明書も写と勘違いされ、しかも元々原本提出のため原本提示となっていないため、建設業許可の申請当日に健康保険組合等による資格証明書の原本をお持ちでない方もいらっしゃいます。

これこそが、営業所技術者等(専技)の技術者の要件「実務経験証明期間中の常勤」の確認資料のちょっとした罠、なのです。

ほんのちょっとしたことで、建設業者様の建設業許可申請や変更届が東京都に受け付けられず、後日、再提出とならないようご注意願います。

営業所技術者等(専技)の技術者要件(実務経験期間中の常勤)の罠(東京都の場合)まとめ

本記事では「営業所技術者等(専任技術者(専技))の技術者としての要件」の確認資料に潜む、ちょっとした罠についてご紹介しております。

営業所技術者等(専任技術者(専技))の確認資料のちょっとした罠は「実務経験証明期間中の常勤を確認できるもの」に潜んでいます。

東京都の建設業者様は、確認資料の不足によって建設業許可申請や変更届が東京都に受け付けられず、後日、再提出とならないよう十分にお気を付けください。

<実務経験証明期間中の常勤の確認資料で原本を要するもの>

  • 健康保険組合等による資格証明書(期間通年分、原本提出

弊事務所では、東京都の建設業許可について、建設業者様に代わって、許可要件の適否確認・必要書類の収集・申請書の作成と東京都への提出を行っております。

弊事務所では、東京都の建設業許可をご検討されている建設業者様の申請手続・変更手続を積極的にサポートしております。

東京都の建設業許可でお悩みの建設業者様、建設業専門の弊事務所までお気軽にご相談ください。

※参考1<健康保険被保険者証に代わる常勤性の確認資料>

令和6年12月2日以降、新たに健康保険被保険者証の発行は廃止されています。

それを受けて、東京都は健康保険被保険者証に代わる常勤性の確認資料を定めています。

<法人の場合>

  • マイナ保険証(表面)
  • 資格確認書
  • 有効期限内の既存の健康保険証(事業者名の記載有)

先ずは、上記のいずれかの資料を準備します。

マイナ保険証(表面)・資格確認書・有効期限内の既存の健康保険書(事業所名の記載無)の場合、上記に加えて追加資料も必要となります。

<主な追加資料>

  • 健康保険・厚生年金被保険者に対する標準報酬決定通知書の写
  • 資格取得確認及び標準報酬決定通知書の写
  • 住民税特別徴収税額通知書(徴収義務者用)の写
  • 法人用確定申告書(表紙、役員報酬明細、受信通知(メール詳細))の写

※参考2<税務署への各種申請書(控)への押印廃止による確認資料>

令和7年1月1日以降、税務署への各種申請書(控)への押印も廃止されています。

それを受けて、確定申告書を確認資料として提出する際の取り扱いは、以下の通りとなります。

<法人の場合(令和7年1月1日以降、紙申告した場合)>

  • 法人用確定申告書(表紙、役員報酬手当等及び人件費の内訳書 )の写
  • 都税事務所発行の法人事業税の納税証明書(原本)

令和6年12月以前の紙申告の確定申告書を確認資料として提出する場合、従来どおり、収受日付印の押印されたものの写しを提出します。

令和7年1月1日以降の紙申告の場合は、都税事務所発行の法人事業税の納税証明書(原本)を必要とします。

注意すべきことは、都税事務所や税務署における納税証明書の発行は遡れる年数に制限のあることです。

税務署窓口で確定申告を紙申告する場合で、確定申告書を実務経験の確認資料として予定される建設業者様は、あらかじめ各年度の納税証明書を取得しておかなければなりません。

行政書士に建設業許可の新規取得を依頼する場合(ご参考)

行政書士に東京都の建設業許可の新規申請をご依頼される際のご依頼の流れ・行政書士の料金・法定手数料等は、以下の通りとなっております。

ご依頼の流れ

東京都の建設業許可の新規申請をご希望される場合のご依頼の流れとなります。

お客さま お電話・メールにて相談(無料)をご予約ください。
行政書士 東京都の建設業許可の新規申請のご相談をお受けします。
お客さま 相談内容にご納得の後、業務の正式なお申込み。

料金の目安

行政書士にて、東京都の建設業許可の新規申請を代行させていただく際の料金目安となります。

許可の種類 許可区分 証明方法 報酬額目安(税抜)
東京都知事許可 一般 営業所技術者は国家資格者 165,000円~
営業所技術者が実務経験者 200,000円~
特定 200,000円~

法定手数料・登録免許税など

行政書士の目安料金のほか、東京都の建設業許可の新規取得に必要な諸費用となっています。

許可の種類 法定手数料 登録免許税 その他の実費
東京都知事許可 90,000円 数千円程度

無料相談のお薦め

弊事務所では初回のご相談を出張相談で承っております。

もちろん弊事務所でのご相談も承っております。
また、いずれの相談でも初回相談は無料となっております。

東京都の建設業許可、営業所技術者等(専任技術者(専技))の許可基準の証明でお悩みの建設業者様、弊事務所までお気軽にお問い合わせください。

貴社への出張相談は、初回無料にて承っております。お電話とメール、ご都合のよい方法でご連絡ください。(ご来所での相談をご希望の方も、予めお電話・メールでご予約ください)

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